なぜ、同じ見た目になるのか?
AIは「うまくいった前回のやり方」をくり返しがちです。人物・配色・場面の並び・演出・曲が、少しずつ前回に似ていきます。
実際にヒダネでも、SNS向けの動画の最初の版が、その前に作った助成金の動画とほとんど同じ型になりました。そこで「毎回同じ形式でやろうとしてない?」と指摘し、作り方そのものを変えました。
全く同じような形式で作られると、どの動画も同じように見えてしまいます。面白みがなく、研修用の動画としてもうまく使えない内容になる、と感じました。
方法①:9つの案を「絵」で見て選ぶ
言葉で「ポップな感じ」「落ち着いた感じ」と相談しても、思い描く物はずれます。そこで、作り始める前に、見せ場の1場面を9つの見た目で描いた見本を、3×3の一覧にして見ます。番号で選ぶので、迷いません。
9案には、落ち着いた系・にぎやかな系・手作り系・デジタル系を混ぜます。これまでに作った動画の例:
- 助成金の申請のやり方:企業の解説番組のような見た目(84秒)
- 会社紹介:和紙の切り絵の見た目(約102秒)
- AIの新機能の紹介:ドット絵の見た目(55秒・縦)
- 同じ助成金の内容を、木のおもちゃの街の3Dで(約92秒)
見本から学ばせると、何が変わったか
見本から学ばせるようにした途端、デザインの質が大きく上がりました。
見本の動画の読み取り方も工夫しました。全体をざっと見せるのではなく、1秒ごとに、何がどう動いているかを細かく見させると、アニメーションの動きまで、かなり忠実に再現できるようになりました。
今では、動画を作るのに人間の労力は必要ないと考えています。
このホームページも、同じ作り方で作った
実は、このホームページも、AIに動画を作らせ、その動画をホームページにする手順を組んで作っています。あまり公表はしたくないのですが、このやり方をすれば、アニメーションやデザイン性の高いホームページを、たった4時間で作ることができます。このページ数で、4時間です。
方法②:前の動画と「3つ以上」違う方向だけ出す
作った動画は、見た目の台帳に1行ずつ記録しています。次の動画の案を出す時は、台帳を読み、直前の動画と3項目以上違う方向だけを出します。項目は、見た目の方向・配色・人物・構成・場面の切り替え・字幕と見出し・音楽・最初と最後、です。
方法③:絵はAI、文字と数字はプログラム
画像を作るAIは、細かい日本語と数字を崩します。だから役割を分けます。
| 担当 | やること |
|---|---|
| 画像を作るAI | 見本・人物・背景・小道具の絵だけ |
| 文章を扱うAI | 事実の確認・台本・見た目の設計・声・動き・音・点検 |
| プログラム | 文字・数字・グラフ・字幕・カメラの動き・場面の切り替え |
声は、無料で使える音声合成(VOICEVOX)で作ります。話している人物の口は、絵を差し替えて動かします。
仕上げの点検も、仕組みにする
書き出す前に、プログラムで次を自動で調べます。
- 文字のはみ出し・重なり:0.1秒ごとに全部の画面を調べ、文字が枠からはみ出したり重なったりしていたら、書き出しを止める
- 音の大きさ:声と曲の大きさをそろえる(大きすぎて2本続けて作り直したことがあったため、自動にした)
- 声が曲に負けていないか
見た目の決まりもあります。たとえば、同じ演出は1本の中で2回まで。人物の顔の上には、文字や矢印を重ねない。どれも、作った動画を見て気づいたことを、次から守る決まりにしたものです。
自社で作るなら、何から?
- 動画の目的・見る人・長さを先に決める
- 見た目の案を、言葉ではなく絵で複数出して選ぶ
- 文字と数字は、画像のAIに描かせない
- 作った動画の見た目を記録し、次は違う方向から選ぶ
- 点検できる所(文字のはみ出し・音量)は、仕組みにする
よくある質問
費用はかかりますか?
ヒダネの作り方では、声は無料の音声合成を使い、絵は契約しているAIのプランの範囲で作っています。追加の費用は、作り方によって変わります。
社内の人でも作れますか?
道具の準備には専門の知識が要ります。ヒダネの動画内製化研修では、まず動画づくりの基本から始め、AIで編集を速くする方法へ進みます。
- 作った動画の長さ・見た目の例・点検の仕組み:ヒダネ社内の制作記録(2026年9〜10月)
社内で動画を作れるようになる研修は、動画内製化研修でご相談いただけます。
2026年10月24日:公開