AI研修は、パソコンが得意でない社員でも受けられるように設計できます。理由は単純で、いまのAIツールは普通の日本語で話しかけるだけで動くからです。ヒダネは人間の社員3名とAI社員12名で自社の業務を回しており、その現場でわかったことをそのまま研修に落としています。
神楽カイトです。ヒダネでAI研修のカリキュラム設計を担当しています。「AIは私みたいな不器用な人間には無理です」——研修前のアンケートでこんな言葉をいただくことがよくあります。PCが得意ではない、新しいツールを覚えるのが怖い、間違えたら迷惑をかけるかもしれない——そんな不安を抱えている方は、実は非常に多いです。
研修を終えた後の感想で最も多いのは「思ったより全然怖くなかった」という言葉です。ここでは、AI苦手な社員の方が「難しくない」を体感できる研修の設計と、実際の変化についてお話しします。
「AI怖い」「使えない」と感じるのはなぜか
AI研修に対する不安の多くは、「AI=プログラミング」「AI=専門知識が必要」という思い込みから来ています。実際のAIツール(ChatGPTやClaude等)は、普通の日本語で話しかけるだけで動きます。
不安の正体を整理すると、主に3つです。
- 「正解がわからない」恐怖:AIへの質問に「正しい答え方」があると思い込んでいる
- 「壊してしまう」恐怖:ボタンを押したら何か取り返しのつかないことが起きると感じている
- 「若い人の道具」という思い込み:自分の年齢や経験では使えないと最初から決めつけている
3つとも、実際に触ってみれば消えていく種類の不安です。研修の最初の30分で壁を越える方が多くいらっしゃいます。
AI研修とは何か
AI研修とは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIを日常業務で使えるようにするための、社員向けの教育プログラムです。プログラミングを学ぶ場ではなく、いま自分がやっている仕事の一部をAIに任せる練習をする場だと考えてください。
ヒダネが提供しているのは全8コース(AI研修5コース+動画内製化研修3コース)で、1コースあたり12〜15時間です。人材開発支援助成金の要件では10時間以上のOFF-JTが求められるため、コース設計もその条件を満たす形にしています。
- AI研修5コース:AI基礎/生成AI/専門AI/AIエージェント/AI社員活用導入
- 動画内製化3コース:SNS動画制作基礎/動画編集実践/動画マーケティング
- 受講対象は雇用保険の被保険者(助成金を使う場合の要件)
- 研修後は3ヶ月のフォロー期間を設けています
ヒダネのAI研修はどこを大切に設計しているか
カリキュラムを設計する際、私が最も重視しているのは「成功体験を最初に積む」ことです。
最初から難しいことをやらせる研修は失敗します。「よくわからなかった」で終わると、その後にAIを使おうとする気持ちが生まれません。
ヒダネの研修では、最初の1時間で「これ、便利だ」と感じられる体験を先に置くようにしています。
- 自分が実際に使っているメールの文章をAIに直してもらう
- 苦手な報告書の構成をAIに提案してもらう
- 「明日の会議の準備で何を調べればいいか」をAIと一緒に考える
どれもその日から仕事に使える内容です。「覚えた→明日から役立つ」の感覚が、次の学習意欲につながります。
AI苦手だった社員は実際にどう変わったか
ある製造業の中小企業で、事務担当の60代女性がAI研修に参加されました。最初は「私には絶対無理です」とおっしゃっていた方です。
研修で最初に取り組んでもらったのは、毎週書いている週報の作成支援。「今週やったことを箇条書きで教えてください、AIが文章にします」という体験です。
5分後、その方は「え、こんなきれいに書いてくれるの!」と驚かれました。それからは積極的に質問が来るようになり、研修後のアンケートには「もっと早く教えてほしかった」と書いてくださいました。あくまで1名の事例ですが、最初に何を体験してもらうかで受け止め方が変わることを示す例だと考えています。
AIは「賢い道具」です。使い方を知れば、誰でも使える。年齢も経験年数も関係ありません。最初の一歩だけ、一緒に踏み出しましょう。
ヒダネ自身はAI社員12名で会社を回している
ヒダネの研修設計は、机上のカリキュラムではなく自社の運用から出てきたものです。人間の社員3名とAI社員12名という体制で、日々の業務をAIと分担して回しています。
- 人間が握るのは「判断」と「顧客との対面」の2つ。それ以外はAI社員に振っています
- 営業準備にかかる時間は、1社あたり3時間から30分になりました
- 年間の外注費は500万円の削減を目標に置き、自社で実証しながら進めています
研修でお伝えしているのは、自分たちが実際にやってみて残った手順です。「導入したがうまく使われない」という段階でつまずいた経験も含めて、当事者として共有できることがヒダネの立ち位置だと考えています。
研修費用はいくら助成されるか
「研修をやりたいが、費用が心配」という経営者の方へ。ヒダネのAI研修は、人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)の対象になる場合があります。
| 項目 | 中小企業 | 大企業 |
|---|---|---|
| 経費助成率 | 75% | 60% |
| 賃金助成(1人1時間あたり) | 960円 | 480円 |
中小企業の実質負担は1人1コースあたり10万円程度が目安ですが、助成の可否や金額は企業ごとの要件によります。助成金は後払いで、申請実務は提携社労士が担当し、ヒダネは研修側の書類づくりで連携して進めます。
| 受講人数 | 研修費用 | 実質負担 |
|---|---|---|
| 1名 | 40万円 | 10万円 |
| 5名 | 200万円 | 50万円 |
マンガで見る「AI苦手な社員が変わった瞬間」
記事のベースになった実話を、マンガ形式で読めます。IT苦手だったスタッフが、研修を通じて「難しくない」を実感し、仕事のスタイルが変わっていくストーリーです。3分で読めます。
よくある質問
AI研修は初心者でも受けられますか?
初心者を前提にカリキュラムを組んでいます。研修はプログラミングではなく、日本語でAIに指示を出す練習から始まります。前提知識をどこまで置くかは受講者の状況によって調整しますので、事前にお聞かせください。
パソコンが苦手な社員でもついていけますか?
パソコン操作に不安があると話されていた方も、これまでの受講者に含まれています。60代の事務担当の方が「私には絶対無理です」という状態から受講し、5分で週報の作成支援を体験された例もあります。ただしこれは1名の事例で、必要な配慮は職場ごとに変わる場合があります。
ヒダネ自身もAIを業務で使っているのですか?
人間の社員3名とAI社員12名で自社の業務を回しています。人間が握るのは「判断」と「顧客との対面」で、それ以外はAI社員に振る形です。研修の内容は、この運用で実際に残った手順をもとに組み立てています。
助成金の申請はいつまでにすればいいですか?
訓練計画届は研修開始の1ヶ月前までに提出する必要があります。支給申請は研修終了後2ヶ月以内、振込は審査後3〜6ヶ月程度が目安です。申請実務は提携社労士が担当しますので、書類づくりを社内だけで抱える必要はありません。
研修が終わった後のフォローはありますか?
研修後3ヶ月のフォロー期間を設けています。研修中にできたことが職場に戻ると止まってしまう、というのはよくあるパターンなので、現場で詰まった点を持ち込める期間を用意しています。
まとめ
AI研修は初心者を前提に設計できます。「怖い」「難しそう」という感覚は、最初の体験で変わっていきます。大切なのは「最初に成功体験を積む」カリキュラム設計と、研修後のフォローアップ、そして教える側が当事者としてAIを使っていることです。
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